映画やドラマでは
クールな印象の役が多い神保悟志さん。
いくつになってもダンディで若々しいのは
歯と口の健康への高い意識が、
秘訣なのかもしれません。

食べたら必ずフロス。
いつもお口はスッキリと
歯1本につき1分で、合計約30分間。神保さんの定番の歯磨きスタイルです。「朝晩ともに30分ずつ磨くので、1日のうち1時間は歯を磨いていることになりますね」とにっこり。笑顔から、健康的な白い歯がこぼれます。この30分間の歯磨き、仕事で疲れて帰ってきた夜も決して手を抜くことはないそうです。就寝時には、歯の食いしばりの予防としてマウスピースを着けているそう。起きている時も眠っている時も、歯のケアに余念がありません。
「もう30年ほど続けているので習慣化しているんです。どんなに疲れていても時計を見ながら必ず30分間は磨きます。朝は30分磨かないと起きた気がしないし、夜も気持ちが悪くて眠れません」
磨き方にも神保さん独自のこだわりが。まず、歯ブラシの端の方を親指と人差し指の2本だけで軽くつまんでブラッシング。「長時間磨くので、力を入れすぎて歯肉を傷つけないように。ゴシゴシ強く磨くと、磨けていないのに磨けたような気持ちにもなりやすいので要注意ですね」と神保さん。
朝と夜で歯ブラシも使い分けています。毛先の硬さや密集度を変えて、特に夜は毛先の細いもので、ご自身が「磨きにくい」と感じている奥歯を重点的にやさしく磨きます。
ブラッシングの次は、デンタルフロス。これも朝晩欠かさずに。歯間ブラシはたまにですが、普段から歯ブラシとデンタルフロスを携帯して、昼食後や仕事先で何か食べるとすぐ口をゆすぎデンタルフロスを使います。
「別に“磨かなきゃ”という強迫観念ではなくて、磨いた方が口の中がスッキリして気持ちがいい。それでついついフロスをしたくなる(笑)」。だからでしょうか。間食の習慣もほとんどありません。お口のケアのお手本のようですが、「適当に磨いていた時期もあった」と神保さん。現在のスタイルにたどり着いたきっかけは、ある出会いでした。
口は、食物が最初に入る
重要な消化器官
静岡出身の神保さんは高校卒業後「役者になるために東京へ出よう」と決意。ご両親を安心させるため、上京は「手に職をつけられる歯科技工士の専門学校へ進学するため」と約束します。
「当時、歯の知識はほとんどなかったんです。役者として歯の審美性は重視していましたが、勉強をするうちに健康面の重要性も強く実感したんです。それで卒業後、役者の道に進んだ際に、専門学校の先輩によい歯科医師を紹介してほしいとお願いしました」
このとき出会ったのが、現在のかかりつけ歯科医。なんと30年前のことです。
「今でこそ“予防歯科”という考え方は浸透していますが、当時、歯科は治療するところというイメージでした。しかし、その先生は予防に力を入れていて、歯のケアの仕方からさまざまな知識を教えていただき、あらためて歯の大切さを学びました。先生がいなければ今のケアはありませんね」
以来、歯の知識や情報へのアンテナを常に立てている神保さん。唾液の重要性にも注目しています。
「唾液をしっかり出すため、食事では自然にしっかり咀嚼できる食物繊維を多くとります。それに口は食物が最初に入る消化器官。しっかり噛んで唾液を出せば胃腸の負担も軽くなります。最近は、歯周病の全身への影響や唾液による免疫力向上などもよく知られるようになってきました。年齢的にもいっそう歯と口の健康への興味は高まっています」
近頃は機会があれば、周囲の人と歯の話をよくするそうです。「歯がなくなってからじゃ遅い。でも皆、知識がないから危機感がないんです。私も昔はそうでしたが、知っていればお口のケアへの意識が高まります。私が伝えることで微力ながら役に立てればと思うんです」
年齢を聞くと驚くほど若々しい神保さん。ご自身の姿そのものが、日々のお口のケアの重要性を物語ってくれているのかもしれません。